オーストラリア訪問ビザ(サブクラス600)申請時の英文残高証明書について
元大使館審査官が徹底解説
審査官経験者の視点で、英文残高証明書の金額目安・審査ポイント・申請成功のコツを詳しくご案内します。
はじめに|訪問ビザ申請で最もよく聞かれる質問
オーストラリアのサブクラス600ビザ(訪問ビザ)を申請する際、「英文残高証明書はいくら以上あれば安心ですか?」「どのくらいの金額が審査に有利ですか?」というご質問を非常に多くいただきます。
私はオーストラリア大使館で長くビザ審査官・マネージャーとして勤務し、数十万件の申請を審査してきました。その経験から、審査官の本音・実務上の判断基準を交えて、最新の審査傾向も踏まえて解説します。
英文残高証明書の金額目安|なぜ「5,000AUD以上」が推奨されるのか
サブクラス600ビザの審査で最も重視されるのは「滞在中の生活費・帰国費用を十分に賄える経済力があるか」また「オーストラリアから帰国して日本での生活をするための余力財力があるか」が審査されます。
一般的な目安は「5,000オーストラリアドル(約50万円)」以上の残高があることが推奨されています。
この金額は、観光や親族訪問で2~3週間程度滞在する場合、現地での宿泊・食費・交通費・レジャー費用などを十分にカバーできると判断されるラインです。
もちろん、これは「最低ライン」であり、多ければ多いほど審査で有利になります。
- 5,000AUD未満の場合、不許可リスクが高まります
- 滞在期間が長い場合(1ヶ月以上)や同行者がいる場合は、1万AUD以上が望ましいです
- 「帰国航空券を購入できるだけの資金」も審査官は重視します
審査官の視点|残高証明書で本当に見ているポイント
- 3ヶ月のお金の動きがわかり取引実績証明書を提出する場合、直近の残高が急増していないか(一時的な借入や見せ金はマイナス評価)
- 安定した収入・資産があるか(給与明細や預金通帳の履歴も参考にされる)
- 英文で発行されているか(日本語のみは不可、必ず銀行で英文発行を依頼)
- 申請者本人名義であること(家族名義の場合は家族関係証明書類とその方からの英文保証書が必要)
- 最新の日付で発行されているか(1ヶ月以内が理想)
- 残高証明書以外にも、在職証明・課税証明・帰国意思を示す資料が揃っているか
審査官は「この人は本当に観光・訪問目的でオーストラリアに来て、期間終了後に日本へ帰国するか」を厳しく見ています。
経済力の証明はその根拠の一つですので、「見せかけ」ではなく、実態に即した資料を用意してください。
よくある失敗例とその対策
- 直前に大きな入金をして残高を増やした → 不自然な場合、追加説明や過去の通帳コピーを求められる
- 家族名義の口座を提出 → 続柄証明や資金提供者の同意書が必要
- 英文でない、日本語の残高証明のみ → 必ず英文で発行。銀行によっては即日発行も可能
- 残高が5,000AUD未満 → 他の資産証明や収入証明を追加で用意
- 古い日付の証明書 → 最新の日付で再発行
「形式だけ整えた」資料はすぐに見抜かれます。 審査官は日々多くの申請を見ており、不自然な点があれば必ず追加説明を求めます。
滞在期間・同行者・目的別の金額目安
滞在期間 | 推奨残高(1人あたり) | 備考 |
---|---|---|
2週間以内 | 5,000~7,000AUD | 観光・短期訪問 |
1ヶ月 | 8,000~10,000AUD | 同行者がいる場合は1人あたり追加 |
2ヶ月以上 | 15,000AUD以上 | 長期滞在や親族訪問 |
- 同行者(家族・友人)がいる場合は、人数分の残高を証明できると安心
審査に有利になる追加資料・アドバイス
- 在職証明書(英文):安定した職があることを証明
- 課税証明・給与明細(英文):収入の裏付け
- 帰国航空券の予約確認書:帰国意思を示す
- 家族関係証明(日本人と婚姻関係または親子関係にある場合は戸籍謄本全部事項証明書と戸籍謄本英訳書類等):家族が日本にいることを証明
- 旅行計画書(英文):滞在目的・日程を具体的に記載
「なぜこの金額が必要なのか」「なぜこの資料を提出するのか」を自分で説明できるようにしておくと、必然的に渡航にかかる総額金額がいくらか把握できます。
最新の審査傾向と今後の注意点
- コロナ禍以降、審査は厳格化傾向。日本生まれで日本の永住ビザを持っていたとしても不許可となった事例もある。資金証明や帰国意思の根拠がより重視される
- 不自然な資金移動や、説明のつかない大きな入金はマイナス評価
- 「観光ビザでの長期滞在」は審査官の警戒ポイント。滞在目的・期間の根拠を明確に
- 最新情報は必ず移民局公式サイトや専門家に確認を
よくある質問(FAQ)
- Q. 5,000AUD未満でもビザが許可されることはありますか?
- A. 滞在期間が短く、他の資産証明や帰国意思の資料が充実していれば、許可される例もあります。ただしリスクは高まります。
- Q. 直前に親から資金を振り込んでも大丈夫ですか?
- A. 不自然な大口入金はマイナス評価。資金の出所や理由を説明できるようにしましょう。
- Q. 英文残高証明書はどこで発行できますか?
- A. 銀行窓口で「英文残高証明書」と依頼すれば発行してもらえます。1週間程度かかることもあるので早めに準備を。
- Q. 家族名義の口座でも大丈夫ですか?
- A. 申請者本人名義が原則ですが、家族名義の場合は関係証明や資金提供者からの英文保証書が必要です。
- Q. 追加資料の英訳もお願いできますか?
- A. eVisaセンターでは英訳手配も承ります。お気軽にご相談ください。
お客様の声
「追加資料の有料英訳手配や申請書類の揃え方まで丁寧にサポートしてもらえ、安心して申請できました。」
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まとめ|審査官の目線で「安心できる申請」を
オーストラリア訪問ビザ(サブクラス600)申請時の英文残高証明書は、「5,000AUD以上」が最低ライン。
滞在期間や同行者によってはさらに多めの金額が必要です。
大使館審査官は「安定した経済力」「帰国意思」「資料の整合性」を厳しく見ています。
不安な点があれば、ぜひ元大使館審査官が在籍するeVisaセンターにご相談ください。
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